父のことはあまりよく思っていない。
父は酒を飲みすぎる病であった。
昔の父を思い出して父が
どんな人間だったか考えてみたい。
父はあまりしゃべらない人間で、
おとなしい感じだった。
あといつもつなぎを着ていた。
酒に加えてたばこも吸っていた。
当時のたばこの柄を思い出して
インターネットで今調べると
マイルドセブンのオリジナルだった。
わりとタールやニコチンがきつい
たばこだったみたいで
今少し驚いている。
商品名に反して
全くマイルドでない。
また父に説教されたことも
数えるくらいであった。
いわく、勉強するときは
音楽を聴くな、など。
父は九州の辺境の高校を
卒業して関西の都市の
会社に就職した。
そして母と出会い、結婚して
私が生まれた。
私は東京に初めて住んだとき
大都市の刺激というものを
受けた。
食事、買い物はもちろん、
ジョギングも楽しかった。
父もきっと関西にでたとき
同じように感じていたと
思う。
父は運転免許を取得することが
好きだったようだ。
日常・仕事にも使わない
第二種免許普通自動車も
持っていた。
私も同様に日常・仕事にも
使わない資格をいくつか
持っている。
父と似ていて今少し驚いた。
向上心と言っていいのか
わからないが、
自分ができることの幅を
広げるという意識は
私 独自のものと考えていた。
しかし幼い私が父の挑戦を
見ていた影響もあると
今考えを変えた。
父は整理整頓も得意と
していたように思う。
ある企業の協力業者で
あったのだが、
父のハイエースには
整然と材料や工具が
並べられていた。
私が高校生の頃、父は仕事中にも
飲酒するようになった。
母も相当な心労を負った。
ふつう自宅では寛げるものだが、
当時の我が家では緊張感があった。
母が父の飲酒を止めるためだ。
父はおとなしい感じだったと
前述したが、酩酊状態では
そうではない。
あるときこんなことがあった。
電話がなるとうるさいと
思ったのか電話機本体を強引に
引っ張ってケーブルがぐっと
引っ張られて切れる
というような感じだ。
父はどうして毎日毎日あんなに
お酒を飲んだのか?
本人に聞けばよいのだが、
ここでは推量してみたい。
少なくとも仕事中の飲酒は
常軌を逸している。
仕事が嫌で仕方がなかった?
何年働いても代り映えしない
生活が嫌だった?
傷ついた自分を母や私に
気付いてほしかった?
自分は酒を飲んで働ける。
周りの人間はそれができない
→優越感を感じていた?
父と母はあまり会話して
なかったと思う。
私が中高生のころに父と母が
楽しく雑談しているところを
見た記憶がない。
こうなってくるとどうして
父と母は結婚したのか
不思議に感じる
父はあまりしゃべらなかった。
学生時代に受けた指導か、
当時世間が男性に求める姿か
原因はわからない。
また母は父のことを
理解できなかった、もしくは
理解しようとして
いなかったのではないか
もしそうなら父が勇気を奮って
自分の気持ちを素直に母に
話したとしても
母には伝わらず、父はより
孤独になっていただろう。
長々と書いてしまった
父はどんな人となりであったか
まとめたい。
・父は運転免許などを有しており
他者との差異を意識して
大きくする傾向があった
・勤務中の飲酒は自分の仕事を
大切にしていなかったことで
あり、いつ失業してもよいと
考えていた。
もちろん失業した際には
家族が困窮するはずだが、
そのことを防ぐ余力は
なかった。
→父はいろいろ限界だった
・父はとても丈夫であった。
酒、たばこの量は尋常で
なかったはずだが
仕事は続けていた。
・父は運がよかった。
飲酒運転で捕まらなかった。
・素面の父は優しいか または
発言する度胸がなかった。
交渉する力が乏しかった。
・父は飾らなかった。
シンプルが好きだった。
冒頭の通り父のことはあまり
よく思ってない。
でも次に父に会うときは
大変だったねと
父をいたわる言葉を
贈りたいと考えている。
以上。